【新型コロナウイルス】SARS-COV-2のワクチンについて思うこと(備忘録)
先日、アストラゼネカが行っている新型コロナウイルス・ワクチンの治験が一時中断した、というニュースがありました。 おそらく、多くの人がワクチンが開発されてほしいと思いながらも、こんなに早く開発されたワクチンで健康上の問題があるのではないか、という懸念を持っているのではないだろうか。 私が今の時点で思う疑問を書いておこうと思う。
① ワクチンはどのくらいの頻度で接種する必要があるのか?
3月か4月ぐらいのBBCのニュースで、オックスフォード大学のサラ・ギルバート教授は、免疫の存続期間について、「長くて数年」という見方を示していました。
ワクチンが開発されたとして、ワクチンで得られる免疫がどのくらいの期間存続するのか、どのくらいの頻度で接種する必要があるのか、今のところ何の情報もない。
② 変異型にはどの程度効くのか
新型コロナウイルスは、RNAウイルスと言われるもので、変異がとても速いことで知られている。
ワクチンは、基本的に、Sタンパク質(スパイクたんぱく質)の人間の細胞にとりつく鍵のような部分をコーティングすることで感染を防止するものだと言われている。
現在、武漢型や欧州型などが確認されているが、欧州型(D614G)では、すでにスパイクたんぱく質が変異しているとされている。 そもそも3月か4月に開発が開始されたワクチンだとすれば、ターゲットは武漢型なのかもしれないが、どの程度変異型に効くのか、そのような情報もまったくない。 インフルエンザワクチンでは、型が違うワクチンを接種しても感染予防の効果がないことが知られている。
「一般的に、呼吸器ウイルス感染症に対するワクチンで、感染予防効果を十分に有するものが実用化された例は今までになかった。重症化予防効果は期待されるが、感染予防効果、発症予防効果は今後の評価を待つ必要がある。」(尾身会長8/21会見)